
Durational Perforamance Project Tokyo(DPPT)とは?
Durational Performance Project Tokyo(DPPT、ディプトゥ)は、2024年1月に始動したコレクティブです。一般的に考えられているよりも長時間行うパフォーマンス(Durational Performance)の研究や実践を通じ、現代の私たちの時間感覚や身体感覚への問いかけを行っています。メンバーのアーティストは石田高大、北山聖子、山岡さ希子、山﨑千尋です。
Durational Performance(デュレーショナルパフォーマンス)は、日本では、あまり馴染みがありませんが、ヨーロッパやアメリカではしばしば実践されてきた、時間とその身体との経験の哲学的側面をテーマにしたパフォーマンスアートの表現の一つです。観客はその時空を共有することから、想像力を膨らますことができます。ずっと滞在してもいいし、適当な時間を選んで見にきたり、いろんな方法で関わることができます。
DPPTでは、それに関わる資料をリサーチしながら、ワークショップ、ディスカッション、レクチャー、パフォーマンス、テキスト、展覧会(公演)を積み重ねています。2024年には、5回のワークショップ、海外からのアーティストのイベント2回、ゲストアーティストのイベント2回、そして、12月にはメンバー全員によるパフォーマンスを東京駅丸の内口広場で12時間行いました。
本イベントでは、関東在住のDPPTメンバーが富山県砺波市のギャラリー無量を訪れ、パフォーマンスを行います。富山県在住の石田は、当日会場での案内・解説を行います。パフォーマンス後には、来場者とアーティストを交えた座談会も実施し、体験を通した出会いや気づきについて対話を深めます。
「DPPTホームページ」
https://ipamia.net/dppt-durational-performance-project-2024/
Durational Performance Camp in Toyama
タイム・トラベル TIME TRAVEL
2025年6月15日(日)
パフォーマンス 13:00 ~17:00
※3人のアーティストが、それぞれ別のパフォーマンスを行います。
※パフォーマンスの始まる時間と終わる時間はアーティストによって違います。
※入退場自由
参加アーティスト:北山聖子、山岡さ希子、山﨑千尋
案内人:石田高大
座談会 17:10~19:00
会場:Gallery無量
〒932-0315 富山県砺波市庄川町示野233
入場料: 1000円+カンパ(当日清算)
問合せ:takahiroishida3@gmail.com / 080-4258-1506 (担当:石田)
主催:DPPT(Durational Performance Project Tokyo)
後援:北日本新聞社
メンバープロフィール
石田高大 Ishida Takahiro
1995年富山県富山市生まれ。東京大学農学部環境資源科学課程緑地環境学専修卒業。2020年よりパフォーマンスアートを始め、2021年、床にばらまいた紙を動かし続ける3日間のパフォーマンス《流水》、2022年、自身の経験を題材に6日間毎日異なるパフォーマンスを行う《をのこ》を自身の個展にて発表。これらの活動から、デュレーショナルパフォーマンスを好むようになる。長時間かけて何かに取り組む、長時間何かを繰り返す、その経験が自己を変化させることに注目している。2024年DPPTの企画では、サイコロを振り続ける《6つのサイコロ》、鑑賞者に石田自身を会場内の任意の場所に移動させる《再開発》、東京駅丸の内駅前広場で日中のまだ点灯していない街灯にエールを送る《Light Up! 光れ!》がある。
Website https://www.takahiroishida.com/
北山聖子 Kitayama Seiko
2008年よりパフォーマンスアートを始め、国内、アジア、中米の国際パフォーマンスフェスティバルに参加。2010年代は観客をパフォーマンスに引き込むパフォーマンスを展開し、2020年頃より身近な環境の中でのドュレーショナルパフォーマンスを行うようになった。最近の作品として一日中影を追いかける《Chasing a Shadow》や、朝顔が咲いていくのに合わせてカーテンを開く《Waiting for Flowers》、展示期間中に観客から集めた動詞を7時間かけて行う《Verbs》などがある。 DPPTの2024年の企画では《閉て開け(たてあけ)》、《小さな降伏/小さな抵抗》、関連イベントで《太陽に向かって輪ゴムを打つ》を行った。
Website: https://seikokitayama.com/performance-2/
山岡さ希子 Yamaoka Sakiko
IPAMIAの代表。1961年生まれ。武蔵野美術大学造形学部油画学科卒。1992年ごろから、パフォーマンスアートを始める。立ち会ったあらゆる人や生き物、物事との間で生まれる、相互違った体験の総体を作品と考える。パフォーマンスは、都市空間の介入型が多いが、ギャラリーや美術館、一般の空間でも行なってきた。デュレーショナル・パフォーマンスは以前からも時々行っていたが、昨年からこのプロジェクトを始めて、その意義深さに改めて気付かされた。時間によって移り行く感覚は旅のメタファ一だと思う。これまでの関連作品としては《東京竜巻プロジェクト》 1993年、《横浜で失踪中Missing in Yokohama》2007年、DPPT以降の作品は《往復する拳》《夜と昼Night and Day》2024年。
Website:https://Sakikoyamaoka.com
山崎千尋 Yamazaki Chihiro
1990年、北海道生まれ。2009年に東京芸術大学絵画科油画専攻にて現代美術を学び、同大学大学院ではフィールドワークを基軸とした実地研究を始める。2014年「大館・北秋田芸術祭2014 里に犬、 山に熊」や、2016年「福島現代美術ビエンナーレ」 など数多く都外の芸術祭に参加し、サイトスペシフィックなスタイルを確立さる。インド・カシミール州でのレジデンスを機に「不可視化された支配」をテーマに、メディアを限定しない多様な表現活動をしている。近年は「身体の支配」をテーマに自身の家族が脳死状態に陥った経験をモチーフとして映像作品と論文を制作。同大学にて博士号を取得。